無線LANルータ LAN-W300N/G8 カスタムファームウェアの公開(2)
先日公開されたロジテック製 無線LANルータ LAN-W300N/G8 の
ファームウェアv1.10を修正したカスタムファームウェアを公開します。
追記 2013/11/15
注意 :本カスタムファームウェアの修正版を公開しました。
最新版は、こちらからダウンロードして下さい。
本カスタムファームウェアは、潜在する不安定動作の改善は行っていません。
APモードの時刻合わせ、DHCPサーバーの欠陥対応がメインです。
ルーターモードで利用している場合は、利用のメリットはあまりないです。
バイナリー差分の形式で公開します(あまり需要はないと思いますが)。
動作確認は所有している2台で確認しましたが、
本カスタムファームウェアを使ってルータが使用不能になったなど、
発生するいかなる問題に対して責任は持ちません。全て自己責任でお願いします。
カスタムファームの復元
カスタムファームの復元は次の手順で行って下さい。
作業は全てWindowsで行うものとします。
1)必要ファイルのダウンロード
バイナリー差分公開ファイル
fw_20131111.EXE.part1.ex_ (1000.0K)
fw_20131111.EXE.part2.rar (340.0K)
上記のリンクをクリックしてダウンロードして下さい。
念のため、ダウンロードしたファイルと作成したカスタムファームウェアの
MD5ハッシュ値を公開しておきます。
2)オリジナルのファームウェアのダウンロード
バイナリー差分のため、オリジナルのファームウェア LANW300NG8_FW110.bin が
必要となります。次のリンクからダウンロードして解凍して下さい。
LAN-W300N_G8_FW110.zip(2573865byte)
3)バイナリー差分ファイルの解凍
・ダウンロードした3つファイルを同じフォルダ内に格納します。(例:fw に格納)

・fw_20131111.EXE.part1.ex_ のファイル名を fw_20131111.EXE.part1.exe に変更します。
・fw_20131111.EXE.part1.exe のマウス右メニューでプロパティを表示して
セキュリティの[ブロックの解除]をクリックします。その後[適用]を押して画面を閉じます。

・fw_20131111.EXE.part1.exe をダブルクリックして実行します。
・画面の[解凍]をクリックして解凍します。fw_20131111.EXE というファイルが
作成されます。
・fw_20131111.EXE をダブルクリックして実行します。
環境によって、ユーザー アカウント制御等の確認画面が表示されますが、[はい]を
押して実行します。プログラムはシステムファイル等の変更は行いません。
・正常に差分当てが完了すると、次の画面が表示されて
LANW300NG8_FW110.bin が差分を当てたものになります。
・LANW300NG8_FW110.bin のファイル名を混乱を招くため、fw_20131111.bin
と変更します。
ファームウェアの更新
ルータの管理画面のファームウェアの更新にファイルに
このfw_20131111.bin を指定して更新します。
ネットワークアドレス等の全ての設定情報は引き継がれます。
カスタムファームによるオリジナルからの修正点
1.APモードで利用できる機能の改善
(1)NTPサーバーに接続して時刻の補正を行えるようにしました。
(2)ダイナミックDNS機能を利用できるようににました。
IPアドレスの更新は1時間周期で行います。
(3)DHCPサーバーをまともに利用できるようにしました。
(4)NTP、DDNS、DHCP利用を可能にするために、
・LAN設定画面にデフォルトゲートウェイの項目を追加しました。
・DNS設定画面を追加しました。
2.APモード・ルーターモード共通の修正点
(1)時刻設定画面を追加しました。
(3)画面の色の変更しました。
(4)コマンド実行画面を追加しました。
(5)telnetによるリモート接続ができるようにしました。
(6)ログイン後、端末上で利用できるコマンドを少し追加しました。
vi, mv, netstat, nslookup, tar, wget 等のコマンド
利用の際の補足説明
1.APモード
1)カスタムファームウェアで追加した項目を設定してください。
・デフォルトゲートウェイの設定
APモードで利用している場合は、本製品LAN-W300N/G8の先に繋がっている
ルータのLAN側のIPアドレスを設定します。
この設定値はDHCPサーバ利用時に、クライアントにも設定されます。
・DNSサーバーの設定
インターネットに接続するためのDNSサーバーのIPアドレスを指定します。
必ず「次のDNSサーバを使用する」を選択して下さい。
DNS1、DNS2は各自の環境に合わせて指定して下さい。
既に設定していて、未設定にするに場合は 0.0.0.0 を設定して下さい。
適用後ブランクとなります。
この設定値はDHCPサーバ利用時に、クライアントにも設定されます。
2)NTPサーバーに接続して時刻修正を行うには
管理ツール - 時刻設定画面 で次の設定を行います。
- Time Zone に (GMT+09:00)Osaka,Sapporo,Tokyo を選択する
- NTPクライアントによる更新を有効にする にチェックを入れます。
- NTP サーバー で 133.243.238.243 - 日本 を選択するか、
下段のManual IP Setting でNTPサーバーのIPアドレスを直接入力する。
3)DDNSを利用するには
・DDNS設定画面でDDNSを有効にするにチェックを入れて、各自の環境に合わせて
設定し適用します。ロジテック製品では無料のClear-netが利用できます。
4)DHCPサーバーを利用するには
有線設定 - LAN側設定画面 で次の設定を行います。
- デフォルトゲートウェイ のIPアドレスを設定する。
(これをしないと、DHCPサーバーは起動しません)
- DHCP を 有効 に設定する。
- DHPCクライアントレンジ、、固定DHCP設定を各自の環境に合わせて設定する。
補足:
DHCPクライアントのIPアドレスリース時間は480分(8時間)です。
もしこの時間を変更したい場合は、コマンド実行画面で
flash set DHCP_LEASE_TIME n
を実行して、リース時間を変更します。nには分単位で任意の数字を指定します。
変更後はLAN側設定画面 で
[適用]して、設定変更を反映して下さい。([更新]ボタンを押す)
注意
・ルータモードでは従来通りの仕様での利用となります。
リース時間は10年です。変更もできません。
2.APモード・ルーターモード共通
1)telnetによる外部接続を行うには
・管理ツール - コマンド実行画面で telnetd を実行します。
これによりtelnetサーバーが稼働し、リモート接続が可能となります。
・パソコンからTeraTerm等を使てtelnetプロトコルで接続します。
IDはroot、パスワード無しです。
セキュリティ的(特にルータモード時)に常時利用可能の状態はよろしくないです。
利用はあくまでも、ローカルネットワークの範囲で使って下さい。
インターネット経由での利用はしないで下さい。
利用後はtelnetdをkill コマンドで終了させるか、ルータを再起動させて下さい。
コマンド実行画面 で reboot コマンドを実行すると再起動できます。
telnetで接続しても出来ることは少ないです。あくまでも調査用です。
その他(前回と同じ)
無線LANがいつの間にか接続できなくなる現象の対策として、無線スケジュール設定
を利用すると改善される感じがします。
毎日無線LANをOFF・ONすると無線LAN周りの状態が初期化されて問題が発生
しにくくなるみたいです。
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コメント
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お世話様です、早速導入させて頂きました。誠にありがとうございます。
ざっと確認した限り、こちらも問題無く動作しております。紫から脱する事が
出来て嬉しいです(笑
なお、大半はオリジナルファームで確認出来ていた問題(という程の
モノでもありませんけど)なのですが、何点か表記にミスがある模様です。
宜しければお時間有る時にでもご確認頂けますでしょうか。
・「無線設定」ツリー配下「セキュリティ設定」の先頭にスペースが有る
・同ツリー「WDS設定」項目内、「WDS設定」と「WDSを有効にする」の
WDSが全角
・同ツリー「サイトサーベイ」項目内、無線LANサイトサーベイ」のLANが全角
・「ファイアウォール設定」ツリー配下「IP アドレスフィルタ」のIPとアドレス
の間にスペースが有るが、項目内は「IPアドレスフィルタ」となっている
加えてIPが全角
・同ツリー「URLブロック」と、項目内の「URLフィルタ」「現在のURLフィルタ
テーブル」 「URLアドレス」いずれもURLが全角
・同ツリー「DMZ」項目内、「DMZを有効にする」と「DMZホストIPアドレス」の
DMZが全角
・「QoS」項目内、「現在のQoSルールテーブル」のQOSが全角
・追加された「コマンド実行」の説明文が「~実行がきます」となっている
・「カスタムファームウェア情報」の版数がV1.03(fw_20131111.bin)
公開日が2013/11/11となっている
抜けがあるかもですが取り敢えず気付いたのはこれ位でしょうか。
半角・全角がかなりごっちゃになってますね(汗 v1.03からずーっとこんな
感じで放置でした。どれも動作に問題は無く、どうでも良いっちゃ良い様な
細かい事なので、もし次回の更新があればその際にでも修正頂けますと
幸いです。
投稿: weberl | 2013年11月13日 (水) 23時56分
weberlさん
早速のご利用、動作確認ありがとうございます。
記述ミス等、見直しし修正します。
英数字の半角・全角等の利用はどちらかに統一します(多分半角)。
その他の版数は私の管理版数です。次回は多分V1.04になります。
それにしてもロジテックさん、ファームウェアの更新のアナウンスを他の製品と同じように
ホームページトップでアナウンスしないのはなぜなんでしょう?
投稿: たま吉さん(管理者) | 2013年11月14日 (木) 07時31分
>早速のご利用、動作確認ありがとうございます。
こちらこそカスタムファームのご提供、重ねてお礼申し上げます。
>記述ミス等、見直しし修正します。
>英数字の半角・全角等の利用はどちらかに統一します(多分半角)
どうやら見落としがまだありそうです… お手数ですがご対応の程
宜しくお願い致します。
例)
・「有線設定」ツリー配下「LAN側設定」項目内、「固定DHCP」のDHCPも全角
・同「クライアントの表示」ボタン内、「接続中のDHCPクライアント」「MACアドレス」
それぞれ全角
・同「固定DHCP設定」ボタン内、「MACアドレス」2ヶ所のMACも(ry
それにしても、普通は半角統一ですよねぇ。「1~2ヶ所、ミスで全角が混入」
ってのなら分かりますがあまりに多い。確かに更新アナウンスもしてないし、
開発だけでなくHP管理もアレなのかな? ロジさん…
版数の件、失礼致しました。前回投稿直後、「あ、もしかしてカスタムの
版数かな?」と思い至りましたが後の祭りでした(汗
投稿: weberl | 2013年11月14日 (木) 13時32分
weberlさん
追加のご指摘ありがとうございます。
HTML全ソースを見直して取りあえず修正しました。
意識して改めて見てみると英数字の全角・半角は全く統一されていませんねぇ。
通常、ユーザーインタフェースに表記する語句・用語は仕様書レベルできちんと決め定義するのですが..
仕様が確定していなければ品質も確定できませんね。
投稿: たま吉さん(管理者) | 2013年11月14日 (木) 22時46分